猫の食事には何が適しているのか。「食べること」は、生きるために必ずしなければならない行動である。ところが、「食べたこと」で、生命が脅かされてしまうこともある。人間が「毒キノコ」や「フグ」などを食べて中毒になることがあるように、猫にとっても、食べることで体調を崩したり、命の危険にさらされたりする「気を付けなければいけない食べ物」があるのだ。ごく一般的な食べ物の中にも、猫にとっては危険な物がたくさんある。多量に食べさせなければ問題ないものもあるが、癖になってしまうとよくないので、そもそも与えないのが一番である。誤飲なども起きないように家族全員が、猫にとって危険な食べ物をしっかりと理解して、猫が安全に暮らせる環境を心掛けていきたい。

猫ちゃんの食事バランス

猫ちゃんはワンちゃんと違って、徹底した肉食動物です。
野生時代、ハンターである猫ちゃんは、ネズミや小鳥などの小動物を捕まえて新鮮な獲物を食べ、肉はもちろん、内臓や軟骨も含めて丸ごと食べることで、栄養が満たされていました。肉にはタンパク質、内臓にビタミンやミネラル、骨にはカルシウムなどが豊富に含まれています。つまり、肉食だからといって、切り身の肉や魚だけを与えても、栄養は十分ではないのです。

総合栄養食とは、「犬又は猫に毎日の主要な食事として給与することを目的とし、当該ペットフードと水だけで、指定された成長段階における健康を維持できるような、栄養素的にバランスのとれた製品」をいいます。総合栄養食として記載できるフードは、「ペットフード公正取引協議会」がAAFCOに準拠して定めた栄養基準を、分析試験もしくは給与試験によってクリアしたもの。総合栄養食のキャットフードを与えたい。

いくつ知ってる?食べ物の注意

<タマネギや長ネギ>
タマネギや長ネギなどのネギ類やニラには、猫の血液中の赤血球を破壊する成分が含まれており、猫がネギ類を食べると急性の貧血を起こしたり、血尿を出したりします。毒性は加熱しても破壊されません。

<イカ>
「猫がイカを食べると腰を抜かす」と言いますが、これは迷信ではなく、生のイカを食べるとビタミンB1欠乏症を起こし、腰がふらついて歩行困難になることがあります。
また、加工されたスルメイカなども、食べ過ぎると消化不良や嘔吐の原因になります。

<生の豚肉>
生の豚肉には、人獣共通感染症の一つである「トキソプラズマ症」の感染源となる、トキソプラズマ(原虫)のオーシストという卵のようなものが含まれていることがあります。
加熱すればオーシストは死滅します。

<牛乳やチーズなどの乳製品>
猫ちゃんには牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素が少ないので、下痢を起こすことがあります。
また、子猫には猫ちゃん用のミルクを与えてください。

<塩分の多い食品>
汗腺が発達しておらず、ほとんど汗をかかない猫ちゃんは、人の約3分の1程度の塩分しか必要としていません。
人と同じ食べ物は、猫ちゃんにとっては塩分が強すぎ、体に悪影響を与えます。

<刺激の強い香辛料>
わさびやこしょうなどの香辛料は、胃を刺激して感覚を麻痺させる恐れもあります。

<冷蔵庫から出したばかりのもの>
冷蔵庫から出したばかりの冷たい食べ物は、お腹を冷やして下痢をしやすくするので、常温に戻してから与えてください。

猫に人が食べているものをあげると、とても喜びますが、しつけや猫の健康のために与えないようにして欲しい。人の食べ物は、猫には塩分や脂肪分が多すぎ、長年食べ続けていると、肥満や腎臓病になるおそれがある。また、人が食べても何でもないけれど、猫にとっては健康を害する危険な食べ物もあります。

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書いた人mirai