今日の日本ではペットの殺処分問題や多頭飼育崩壊、動物愛護法の改定など多くのニュースを目にする様になった。ペット保険・ペットカフェ・ペットホテルなどペットやペットの飼い主向けのビジネスも年々、増えてきた様に思う。ペットに対し多くの人の関心が高まっている事を裏付けているだろう。ペットを大事な家族と認識し大切に育てる。しかし、飼い主の高齢化や飼い始めた時とは異なる状況を迎えた事により、飼えなくなったらどうすればいいだろうか。やむ無く捨てるという選択を選んでしまう事になったらどうすればいいだろうか。そんな事まで考えて飼い始めた者は少ないだろう。海外ではどの様に対策しているのだろうか。

ドイツ『ペット天国』犬、殺処分ゼロの取り組み

平成19年度の犬の殺処分数は約10万匹。猫の殺処分数は20万匹、犬猫合計で30万匹以上になります。たった1日で1000匹近い犬や猫が殺されています。

ドイツで犬を飼う場合は市への届出が必要です。救助犬や盲導犬などの特別の犬を除いて納税義務が発生します。

ドイツの犬税は、頭数をコントロールするために役立っている。飼育している頭数が増えれば増えるほど税金が高くなる仕組みになっているので、安易な気持ちで飼育するのを防ぐ働きがある。さらに、闘犬指定種の場合は税金が一般的な犬より3倍も高いので、流行りや珍しいからと言った無責任な理由で飼うのを防ぐ効果もある。

犬税をはじめとした、ドイツのペットに対する行政のルールにより、動物殺処分数はゼロ。加えてそのような施設も無い。税金に掛かるのは犬だけで、猫などの他のペットには税金はかからないそう。しかし、猫にも虚勢手術をしなければいけないなどルールはあるようだ

動物愛護先進国ならではの「犬税」

世界的に見ても、ペット税は非常に珍しい制度で、導入している国はそれほど多くない。犬に税金がかかっている国といえば、ドイツ、オーストリア、オランダ、フィンランド、スイス、チェコなどがある。主にドイツが有名です。

なぜ、ドイツには犬に税金がかかる犬税というものがあるのか?

ドイツでは昔、富裕層や貴族が犬を愛玩用や狩猟用として飼っていました。その時に犬は贅沢(富裕)税として設けられたのが犬税の始まりで、その後富裕層や貴族以外にも犬が飼われることが一般的になってきたのですが、犬税だけが残ってしまった背景がある。

しかし、犬税は市町村によって税額も違い、徴収していない市もあるそうで、実際に犬を飼っている人の4分の1くらいの人しか犬税を納税していないそうです。「犬税を支払う」という法律を守らない人を取り締まる法律がないのが問題点なのだとか。

ドイツが連邦共和制国家であることで、州や街毎によってペットにかかる税金のルールも異なっている。例えば有名な街ミュンヘンでは約80ユーロ、フランクフルトだと90ユーロ、ベルリンだと約120ユーロの額になる。犬2頭目からは値段が上がることになっており、地域によっては一頭目の値段の倍になる所もある。

日本には全くないペット税の仕組み。命に対する責任を、社会的ルールできちんと定めるのは大切かも知れない。

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書いた人mirai