殺処分。この言葉を聞いてどう思うだろうか。保健所などの自治体により保護された犬や猫。迷子や保護された捨て犬に里親を探すことで、殺処分をなくしている。新しい家族を探せた犬、猫は居るが収容された数に比べたら一握りである。殺処分を無くす為にも、ペットとの良好な関係性から考えていかねばいけないのではないか。

犬・猫の殺処分の現状

殺処分までの過程は「自治体で引き取り」→「返還・譲渡」→「殺処分」となっています。

引き取りは犬猫合計で約13.7万頭、うち猫が約9万頭となっており、約85%が飼い主不明の状態で引き取られていました。

特徴としては犬は成犬が8割を占め、猫は7割が子猫の状態で引き取られていました。

犬は歳をとって飼育困難・販売困難・可愛くなくなったなどの理由で捨てられ、猫は特に野良猫による繁殖が主な理由と考えられます。

「ペット殺処分ゼロ」は、小池氏が圧勝した2016年の知事選で訴えた公約の一つだ。達成を目指して東京都は、17年度に情報サイト「ワンニャンとうきょう」を開設し、18年度に初めて犬も猫もゼロとなった。

しかし、殺処分ゼロの対象は、譲渡ができる状態にある動物だけだという。衰弱や病気、かみ癖があって譲渡できないと獣医師らが判断した場合は「動物福祉などの観点からの処分」として扱い、18年度は約150匹居たという。

環境省でも、譲渡が適切でない犬猫の処分数を分ける試案が提言されている。東京都の担当者は「減らしていくことはできても、ゼロにするのは難しい」と話をしている。

 

 

また、殺処分の問題は殺処分がなくなっても実際はそれだけでは解決しないという。

動物の数に対し、良い家庭(適切に飼育できる家庭)の数は圧倒的に少ないということを、私達は認めなくてはならない。

殺処分が無くなっても幸せに生きていける愛犬や愛猫はどれほど居るだろう。ペットの幸せを確保するのは非常に深刻な事である。

殺処分の問題は殺処分をやめるという事だけでは解決しない。多くの人が誤解している。殺処分が無くなればハッピーだと。

殺処分ゼロの実現。それだけではダメなのである。

家族の一員であるペットとの関係性

少子高齢化が進む今日においてペットの普及率は、とても増加しており2003年には15歳未満の人口を抜いてしまう程にペット数が年々増えている。

ここまでペット飼育が普及すると、ペットを動物1体として見るのではなく、一人の家族として迎え入れている方も多く居るのではないかと思う。

人生の伴侶や家族の一員としての認識が高まり、人と同じような位置付けになってきている。

ペットとの関係性は世帯や飼い主様によって異なる。家庭とブリーダー含めた繁殖制限の徹底が必要である。(生体販売の頭数の大幅規制もしくは禁止を含む)

多頭飼育崩壊や動物虐待などが深刻化する前に、問題を抱えていそうな家庭に踏み込んで強制執行できる法律も必要である。

 

 

ペットが増えるに従い市場も大きくなり、ペット産業は、1兆4千億円規模を推移し、「家族化」への傾向が進み、1頭にかける金額は今後ますます増えていくと言われております。最近のスーパーやドラッグストアで良く見るペットフード・ペット用品関連が、売り場を派手にして陳列されているのも納得できます。

殺処分ゼロを訴える者は多い。殺処分ゼロ運動の先に、良き家族の元でペットが幸せに暮らす日々を願われている。

飼い殺しのまま耐え忍び、存在するのに目に見えなくなってしまう動物が増えるということがない様にしたい。

ペットを飼う前に飼育環境の向上と愛犬・愛猫を最期まで看とる義務を全うするという責任感を養う事がより必要である。

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書いた人mirai